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学びの旅〜鹿児島・シンケン3〜

学びの旅〜鹿児島・シンケン3〜

「真のホスピタリティとは、“不確実性の高い環境における関係性のマネジメント”だと考えています。」

とは、ホスピタリティの研究をおこなっている徳江順一郎(東洋大・国際観光学部国際観光学科 准教授)の言葉です。続けて、

型をしっかりと身につけた上で、“あえて型を外す”ことがホスピタリティにつながる。

不確実性のある環境下で相手を満足させ、信頼関係を構築することがホスピタリティ。

人に感動という体験を与えるためには、行為そのものだけでなく、不確実性の高い環境をいかに活かすかを考えることも重要である。

とも。

今回もシンケンさんの事務所、みかんの丘(未完の丘)で講義と交流会がおこなわれました。交流会ではシンケンスタッフの方々がつくられた料理が並べられています。各テーブル毎にスタッフがおられ話を上手に引き出しながら交流を深めてくれます。今回の視察・体験会の運営においてもどこの場所でも全スタッフの対応がホスピタリティにあふれているから感動するのだと感じます。

家づくりも『不確実性のある環境下』である。毎回家族構成も異なれば、立地も異なる。いかなる環境下でも相手を満足させ信頼関係を構築し続けることで感動体験を与える。

そのホスピタリティをやってあげるという形では押し付けとなりかねない。この心持ちが大事である。前回も書いた『手法の前に、思想』という点と『ふだんを、いちばんの幸福に』という点からできている。シンケンスタッフにとっては「あたりまえ」なのだと感じる。

受ける側が受け取って感動をしているだけなのだ。受け取る側の問題。それを贈与という(「世界は贈与でできている/近内悠太」)。

giver(ギバー)である。押し付ける訳でも、見返りを期待してではなく。

更に「世界は贈与でできている」から引用すると

贈与は交換と違い、瞬時に完了しない。差出人にとっては「届いてくれるといいな」と未来形で、受取人にとっては「すでに受け取っていた」と過去形で完了するもの。

贈与は、贈与だと気づかれてはいけない。気づかれれば商品の売買のような「交換」になってしまう。

贈与の差出人は、与えるだけの人ではない。他者へ贈与するという行為を通して、逆にさまざまなものを受け取っている。

生きる意味や仕事のやりがい、大切な人とのつながりなど、とても大切なのにお金で買えないものは、他者から贈与してもらうことでしか手に入らない。

とあり、今回で3回目の訪問となり認識したシンケンさんの凄みは『ホスピタリティを通じた贈与』である。言い換えると「不確実性のある環境下における中で、常に相手の『いちばんの幸福』の定義を自分なりに認識して、それを実践すること」である。その『いちばんの幸福』の共通化がされているからより満足させる。信頼を構築できる。

それは思想・価値観・情報が共有されているからに他ならない。

思想についてはシンケンスタイルとして迫社長の頭の中としてメモから紡がれている文化。価値観は思想に基づいた行動・考え方を『週3行』(*1)で全社員を可視化する事で醸成されている。情報は『週3行』と『ミケラン』(*2)と『ユーザーズサポート』(*3)から「スタッフ」「家づくり」「ユーザー(不具合だけでなくその後の使い方や要望など)」の個々人における環境である。環境とは外的要因の総体。

これらを言い換えると

組織として向かう方向

仲間の行動

環境

の共有。そのおかげで

不確実な環境下における組織として向かう方向に基づく行動の一本化

が成されている。それが家づくりとしてシンケンスタイルを確立している。

(*1)『週3行』とは全社員が毎週書く、自身のミッション(使命)、ビジョン(ありたい姿)、アファーメーション(なりたい自分を手に入れるための自己宣言)と共に今週の自身の行動についてや仲間への賞賛など。それを金曜日に提出して土曜日に迫社長が編集(ある項目毎に並べ替えを)して、全社員にメールして共有。100名以上の社員すべてである。顔を合わせたことのない社員同士でも仕事や考え方やエピソードなどを知ることができる。

(*2)『ミラケン』とは工事完了後に行う社員研鑽。社内検査ではなく研鑽。こうしたらもっと良くなるを出し合い議論する場。これをずっとやってきた事で家づくりが研かれてきた。担当の営業、設計、現場監督、大工だけでなく全体を見ているプランナーや携わっていないスタッフ(色々な部署)が現場を見て喧々諤々と行う。のだが、今回体験して本当に建設的な場でした。心理的安全性が保たれている状態って「こう!」っていうのと、それぞれが確かな理由をもっている。それは日々思考を続けているから言葉となると感じた。

(*3)『ユーザーズサポート』とはアフターとは異なる。あくまでもお客さんのための依頼や相談を受け付けて対応している会社。別会社なのでお客さんからお金をもらうのか?シンケンからお金をもらうのか?どっちにしてもお客さんの要望を満たすことに全力を注ぐ。

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから

言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから

行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから

習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから

性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから

(/マザーテレサ)

思考し続けているからつくられているシンケンスタイルなのだ。それもスタッフ全員が。それを皆が知っている。

難しい…難しい事をやり続けているから成し遂げられる。しかし一気に行ったわけでなく試行錯誤しながらなっていった。徐々に「あたりまえ」となっていった。

どのようにすれば良いか?やらなければ始まらない。やりながら考える。

試行錯誤と思考錯誤

止めずにやりきる!それは失敗にはならない。

まずは共有。話すこと。伝えること。

やらなきゃ!

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