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イエづくり~機能が十分とは?~
先日のジャパンホーム&ビルディングショーにおける【工務店未来会議】のディスカッションのひとつである『愛着から始まるロングライフデザイン』を聞いて書いたブログを読みながら、ウチのイエづくりについても再定義が必要であると感じて、その取っ掛かりとしての今回です(『愛着から始まるロングライフデザイン』とそのままでブログも書いていますのでそちらも良ければ)。
ウチでは家(house=建物)ではなく、イエ(home=帰る場所)と定義しています。イエは家族が帰ってくる場所であり、仲間が集う場所。だから機能が十分なものを「あたりまえ」につくります。十二分でも八分でもダメで十分なものを提案します。また、物理的にも丈夫であり、取替えも容易なモノを提案します。そして使い続けたい気持ちとなるように計画します。『住まうプロ』であるお客さんの「住まい方」を聞いて『つくるプロ』であるウチが計画します。その計画は「住まう」に基づいた設計です。土地の状況、周辺環境に配慮して敷地から計画します。それは「今」だけでなく予測できうる「将来」においても。
【機能が十分】
イエにおける機能とは「安全、健康、快適、プライバシーの保護、家族や地域社会とのコミュニケーションの確立」などがあげられます(第5章「住生活の設計と創造」/文部科学省より)。
安全については『安全持続性能』に基づいて基準を満たすように設計しています(『世代関係なく安全・安心に住みつづけられるイエ』でも書いています)。
健康については温熱環境。ウチではHEAT20 G2以上としています。それは居室連続暖房にて概ね15℃を下回らないとされています。概ねってどのくらい?という点で面積では2%程度と明記されています。30坪で0.6坪なので玄関もしくは脱衣室といったところでしょうか?WHO(世界保健機関)は2018年に「WHO住宅と健康ガイドライン」を発表し、寒さによる健康影響から居住者を守るタメに必要な温度は18℃以上と強く勧告しています。最近よく聞くようになったヒートショックだけでなく、呼吸器疾患や心血管疾患など大きな健康リスクがあると発表しています。また将来の健康にも影響を及ぼします。室温が上がると活動時間が増えることです。活動時間が増えると要介護度の悪化を抑制できます。故に健康寿命が延びます。
快適については温熱もですが、動線であると考えます。その動線においては家族の生活様式によるところが大きいです。だから「住まい方」にフォーカスしてヒアリングをします。「住まい方」によって収納の位置や量が異なります。また趣味や好きなモノ・コトによってかなり異なります。それは「今」だけでなく「将来」における快適さを『つくるプロ』として提案しています。
プライバシーの保護については敷地から計画する事を重視しています。周辺環境を考慮して、パッシブについても考慮したうえで配置計画と開口計画をします。第三者の目線が気にならないように開口します。視線が気にならないように柵や塀と植栽についても計画します。大きな窓をつけても視線が気になるとカーテン閉めっぱなしのイエをよく見かけます。レースのカーテンがいらないイエ。外とつながっていると四季を感じられて、広く感じます。
家族や地域社会とのコミュニケーションの場としての庭づくり、庭の使い方を提唱しています。ウチでは『まてな生活』を提唱しています。まてとは丁寧なという意味の北海道弁です。戸建ては面倒な事は多いです。雑草が生えてきたり、庭木の手入れであったり。しかしそれを楽しむ事で豊かな生活となります。庭木に季節の小鳥が来たり、イエが心地よく保たれます。その作業後には家族でBBQだったり、ご近所さんと共同でしたりするというのも『まてな生活』です。アスファルトで全面を覆う家もみかけます。しかし10年程度で劣化します。みすぼらしくなるので撤去→新設をします。住まう間やり続けなくてはいけません。が、必ず金額は上昇します。アスファルトは油なので、脱炭素の面からも今後は難しくなるでしょう。
ウチにおけるイエづくり【機能が十分】についてでまず今回は終了。イエづくりは色々な視点から考えて『最適解』を導き出す事が大事です。間取りや住設器のメーカーとかではないのです。そんな想いでイエづくりをしています。
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