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イエづくり

自立とは自分一人でできること!

自立とは自分一人でできること!

自立を辞書で調べると

1.他への従属から離れて独り立ちすること。他からの支配や助力を受けずに、存在すること。

2.支えるものがなく、そのものだけで立っていること。

出典:デジタル大辞泉(小学館)

となっています。

一般的には「独り立ち」「自分自身で立つこと」と認識していると思います。が、小児科医で自らも小児麻痺を患っている熊谷晋一郎さんが仰っている『自立とは依存先を増やす事』という言葉がとてもしっくりきます。助けてもらう先を増やす事が自立する事であると説いています。

熊谷晋一郎は、東京に出て多くの人たちに助けられながら送る生活の中、「自立とは、依存しなくなる」ということではないという考え方が生まれます。
今までは、「親がいなくては生きていけない」という不安が無くなりませんでした。それは、「依存する先が親しかなかったから」です。
しかし東京に出ると、家に帰るたびに数人の友人たちが家で「おかえり」と待っていてくれて、勝手にご飯を作って食べる代わりに自分をお風呂に入れてくれる経験や、失禁したときに介助してくれる経験、見ず知らずの人にトイレの介助を頼むなどの経験から、「依存先を増やすことで自分が自立できる」ことを学んだのです。
つまり、「自立とは依存しなくなること」ではなく、「依存先を増やすこと」により多くのものに依存をしているにも関わらず「私は何にも依存していない」と感じられる状況こそが、「自立」と言われる状態なのであると、熊谷晋一郎は言います。
「自立」とは「依存」の反対語であると言われがちですが、人は実際、物や人などの様々なものに依存しないといけない生き物なのです。
「依存をしない」ことが自立なのではなく、多くのものに薄い依存をすることにより、1つを失ってもやっていけるような状況が、本来の自立のあり方なのです。

この考え方は私たち健常者であっても一緒です。依存先がひとつならばそれは従属となります。小さい頃に母親から虐待を受けた人は、「身近な人へ依存することができない」という誤った認識をします。すると、薬物などの物や、人に頼らずに生きていけるような自分に自己依存をする傾向が見られます。依存することができない状況が、依存症を生み出してしまうのです。
しかし、世の中はあらゆるものが健常者に向けて作られているため、依存するものが少ないのです。
だからこそ、身近な物や人に依存してしまうものです。つまり、障害者の自立のためには、複数の依存先を作ることが重要なのです。
そしてこの依存先は、障害を持つ当事者が作るのは難しいです。
これはあくまで、「社会」がそうなることが良いわけであり、当事者だけでもなければ、健常者だけが推し進めるものでもありません。
社会がどのように全ての人に対して依存先を提供できるかを一緒に考えていきたいと、熊谷晋一郎さんは言います。

イエを建てると言うことも依存先を増やす事であります。イエは地域に置かせてもらう事です。その地域で住まう事です。地域で住まうにもひとりでは生きていけません。そんな話を「互近助」とは、向こう三軒両隣の「ご近所同士が積極的に助け合うこと」と 防災・危機管理アドバイザー山村武彦氏が提唱しています。

ひとは一人では生きていけません。それぞれの存在によって社会が成り立っています。だからこそ「自分でできることは自分で対応」が基本です。しかし、身体が不自由であれば自分でできることに限りがあります。誰でも病気になるときがあります、誰でもいつかは歳をとります。でも、病人、高齢者、障がい者になりたくてなった人は一人もいません。可能な限り自分のことは自分でした上で、それでも対応できないときは隣人や行政に助けを求めていいのです。今元気な人も、歳を取ればいずれ助けられる人になります。元気なうちはできる範囲で助ける人になっておきたいものです。
苦しい時、しんどい時、困ったときは、一人で悩まないで、近くにいる人や行政に相談していいのです。隣人同士どこかで迷惑をかけあい、助け合いながら生きているのです。それがお互い様というものです。べたべたした付合いはせず、プライバシーに深入りせず、普段から気持ちの良い挨拶ができる「ほどよい距離感」で、隣人に少しだけ関心を持つことです。地域だけでなく出先でも、学校でも、会社でも、隣人が困っているな、変だなと思ったら、近くにいる人がためらわずに声をかけ、助ける人になる、傍観者にならない心、それが「近助(きんじょ)」です。さらに互いに近くで助け合うことを「互近助(ごきんじょ)」と呼んでいます。この言葉は1990年頃に私がつくった言葉で、これまで講演やメディアで発信してきました。
そして、互近助という考え方(思想)は、個人だけでなく、地域、自治体、国家間にも欠かせないマナーであり礼節です。お互いの間にあるボーダー(境界)を超えて同じ人間同士、同じ時代、同じ惑星で生きる運命共同体として、困ったときは互いに助け合うという思想です。医薬品、食糧、生活物資が不足した時は、他から分捕ったり他国を侵略するのではなく、素直に助けを求めていいのです。そして、皆は一人のために、一人はみんなのために互いに近くで助け合うのです。苦しい時に助けられた人はそれを決して忘れません。それが戦争のない平和な世界をつくるのだと思います。こうした「近助」「互近助」という考え方が広がっていくことを願っています。

大切な事は「ほどよい距離感」です。若者が田舎を出る理由として、①稼げない ②労働環境が悪い ③プライバシーがないと言われています。プライバシーに深入りしない事がとても重要です。

浦河町はこの『互近助』が未だ各地区毎に密接に残っている地域です。言いかえるとコミュニティが存在する状態。私たちはこのコミュニティをより善く残していくことが地域らしさへとつながり、わざわざこの地域へ来る理由へとなると考えます。そしてイエづくりはとても重要です。イエづくり(新築)の場合や中古住宅を購入してリノベーションしてから入ります。その際にその近所へ挨拶したり、仕事中にご迷惑をかけないようにコミュニケーションしながら勧めます。工事中に近所に嫌な思いをさせてしまうと入居してから関係が悪くなる可能性もあります。私たちはスムーズに「住まう」橋渡しも役割としてあるのです。

また、建物を計画する際にも周囲の環境に配慮します。そのイエのお客さんの要望のみであるエゴなイエは必ず後々問題化します。特に日当たりについてと落雪については問題になりやすいです。なのでかなり考慮して計画します。

そんなイエづくり一緒にしませんか?

浦河町から
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