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「田舎の息苦しさ」を知る私が、浦河で見つけた地方創生の新たな答え

「田舎の息苦しさ」を知る私が、浦河で見つけた地方創生の新たな答え

2025夏のインターンシップに参加してくれたさくらさん。他のインターン生と異なり、将来は地元に人が来てもらう形をつくり存続させたい!という明確かつ強い気持ちを持って参加してくれました。僕やまさご大久保さん、その他の大人たちとの交流の中から何か少しでも役に立って欲しいと思います。


この記事は、神馬建設でのインターンシップに参加した私が、自身の故郷への想いと、これからの地域との関わり方について考えた、少し個人的なレポートです。

1.羽を休める場所を求めて
私の故郷は、人口1500人ほどの小さな村です。大好きな場所である一方、正直に言うと、そこは周りの目を気にしてしまい、心から楽しめない場所でもありました。
家が商売をしていることもあり、親や店のメンツ、昔からの人間関係が常に付きまといます。「あそこの家の〇〇ちゃん」として、いつも誰かに見られている感覚。少し変わったことをすれば噂になり、あっという間に素性を特定される。生まれた瞬間から、自分の知らない人間関係の網の中にいるような感覚。
それが、私の感じていた「田舎の息苦しさ」でした。
しかし、浦河での1週間は全く違いました。ゲストハウスで出会った仲間たちは、年齢も、住む場所も、価値観もバラバラ。誰も私の背景を知りません。彼らはただ、「私」という一人の人間として、まっすぐに関わってくれました。
知り合いが一人もいない街で、久しぶりに自分以外のことを考えずに、人と笑い合える。浦河は、私が心の底から「羽を下ろして休める場所」でした。

2.誰もが「心の故郷」を持っていい
浦河で過ごした長いようで短い1週間は、私にある大きな気づきを与えてくれました。 それは、「いくら自然豊かな地方に住んでいても、心から安らげる場所がそこだけとは限らない。だからこそ、心を置ける“新たな故郷”を持っておくことが大切なんだ」ということです。
正直、私はこれまで「地方暮らしの魅力なんて、初めのうちだけだ」と少し捻くれた考えを持っていました。それは、人間関係が深まるうちに、私の故郷で感じたような息苦しさが現れるのではないか、という不安があったからです。
しかし、浦河で出会った神馬さんや町の方々は、そんな私の不安を優しく吹き飛ばしてくれました。 「『おかえり』と言わせてほしい」と笑う神馬さん。温かく接してくれたゲストハウスの大久保さん。浦河を案内してくれた根来さん。お祭りに混ぜてくれた酒井さん。
彼らのおかげで、浦河は私の「新たな故郷」になりました。 そして、どんな地域も、誰かにとっての「新たな故郷」=「心のお家」になれる可能性があることを学びました。

3.地方創生の答えは、移住だけじゃない
この「心のお家」という考え方は、私の「地方創生」に対する見方を大きく変えました。 正解は、IターンやUターンで人口を増やすことだけではない。観光客を増やすことだけでもない。
地域と多様な形で関わり続ける「関係人口」を増やし、多くの人にとっての「心のお家」になること。それこそが、これからの小さな地域が生き残る道ではないでしょうか。
そのために必要なのは、地域住民と訪問者の「ちょうど良い距離感」をデザインすること。そして、その関係を繋いでくれる「ハブになる人」の存在です。 神馬さんが開催してくれた交流会がなければ、生まれなかったであろう町の人との繋がり。まさに神馬さんは、私たちと浦河を繋ぐ最高の「繋ぎ役」でした。
以前、私の村に来た地域おこし協力隊の方が、地域に馴染めずに村を去ってしまうという悲しい出来事がありました。移住後のサポート不足や、地域側の受け入れ態勢など、多くの課題があったのだと今なら分かります。 移住者も、既存の住民も、そして時々訪れる人も。誰もが心地よくいられる場所をつくる。そのための「繋ぎ役」に、今度は私がなりたいのです。

4.私がこれから、故郷でやりたいこと
長くなりましたが、ようやく私が本当にしたいことに辿り着きます。 私は、自分の故郷である村を、経済的に活発で、必要な人材が集まり、誰もが楽しめる場所にしたい。
そのために、まずはこの村が、多くの人にとっての「心のお家」になるためのお手伝いを始めたいと思います。
それは、地域の良い面も悪い面も正直に伝え、訪れる人と住民との間に立ち、心地よい関係を築く「繋ぎ役」になることです。
浦河での1週間は、私にそのための具体的なビジョンと、一歩を踏み出す勇気をくれました。 これは私の長期的な目標ですが、地域全体で村の未来のためにオープンになる。そのゼロスタートを切れる人材に、私はなりたいと強く思いました。

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