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静かな町で絵と一対一になれる贅沢

2025夏のインターンシップできてくれたミヤビさんの記事。
今回は絵画鑑賞について。浦河は多様な文化あると感じています。小説家や漫画家、イラストレーター、映画監督、ミュージシャン…文化的職業人を小さなマチから輩出しており、100年以上つづく小さな映画館を守っています。
東京生まれ、東京育ちの若者が「わざわざ」このまちで絵画鑑賞してみた事を書いてくれており、面白い視点だと感心しました!
私は浦河町でフリーの時間に絵画鑑賞を楽しんだ。私が今回訪れたのはルピナスの丘、伏木田光夫美術館、浦河町立図書館である。
ルピナスの丘は、私が浦河神社に行こうとGoogleマップに従って歩いていたところ、迷ってしまった道中たまたまみつけた場所だ。この場所は浦河の町を見下ろせる丘なのだが、そこにはベンチやテーブルだけでなく(誰が描いた絵で誰が所有しているのわからないが)絵画が置かれている。私が、ルピナスの丘に来たときは晴天で空がとても綺麗で、また絵画がその自然の風景とマッチしていて開放的で美しいと感じた。都会では、こういった開放的な場所で絵画を飾り自然と調和させることは自分が広い土地を持っていない限り難しいだろうなと思った。
伏木田光夫は浦河町出身の画家である。私は美術館巡りが趣味というわけではないし、絵の上手い下手や絵に込められた意味・メッセージを理解することは得意ではないのだが、とても力強いタッチで描かれており伏木田氏の情熱を感じた。抽象画は何が優れているのかよくわからなかったが、人物画は人間の骨格を正しく描きつつも伏木田氏の画風が現れていて素人目にも上手な絵であることがわかった。写真撮影はできないが、ポストカードが販売されている。私も気に入った絵のうち何枚かはポストカードとして販売されていたため、出会いの記念として5枚ほど購入した。
浦河町立図書館では私が滞在していたときに、久野志乃絵画展を行っており図書館のあちこちに久野志乃氏の描いた絵画やアイデアスケッチが展示されていた。久野氏は北海道の様似町出身で現在札幌市に住んでいるようだ。もともと、この絵画展が開催されていることを知らなかったのだが、総合文化会館に訪れた際に掲示板にポスターが貼ってあるのをみつけ、そのポスターに印刷された久野氏の絵画の色使いや筆のタッチがとても気に入ったため、鑑賞することにした。久野氏の絵画は、森林や池など自然の風景とそこに溶け込む人物を描いたものが多く、私は寒色系の色が好きなので氷山(?)を描いた絵が好きである。
これらは、全て無料で鑑賞することができた。個人的に美術館は入場料金を払って鑑賞する割に、何に注目したらいいのか、どう感じたらいいのかよくわからない上、美術の専門家や美術館巡りガチ勢の話及び鑑賞方法は専門的で難しいし、素人は下手なことが言えないと思っていたので絵画鑑賞は敷居が高いとなんとなく思っていた。その点、ここでは基本的に自分以外に鑑賞している人がいないので他者を気にせず絵画と一対一で向き合うことができる、また好きに自分の感想を持てる上、何より無料であるため気軽に絵画を楽しむことができる。特に私のように絵画鑑賞を楽しもうとしても周囲に他人がいるとなんだか気が散ってしまう方におすすめである。
浦河町から
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