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知らない町で、知らない人に優しくされる不思議な安心感

2025夏のインターンシップできてくれたミヤビさんの記事。
北海道は来たことがあったが札幌や函館等の都市部。友人や家族で訪れる場合が多いので、ひとりで知らない土地へ来るというのは不安がいっぱいだと思う。これまでのインターンシップでの記事を見てもらい、どんな感じかを知ってもらっていたが、今後はこの記事がオススメとなる。
浦河町の人々はこの地域に来た人は同じコミュニティの一員だ、もしくはこの地域にいる人は仲間だという意識が強いのかわからないが、私たちのようなこの町に訪れた人に惜しみなく手を差し伸べてくれる心温かい(GIVERの)方が多いと感じた。例えば、(自分ではなく同じインターン生の話になるが)初対面であるのに、地域のお店の方が昆布を切っているところを見ていたら「昆布をあげるよ」という話になり、「今切っている昆布じゃ美味しくないから!」とわざわざ家に戻って昆布をとってきて、座布団2枚分ほどの大きさの昆布をいただいたり、地域の方から花火をいただき、その日の夜にゲストハウスまさごのみんなで海岸で花火をして楽しむことができたりした。また、私がフリーの時間で遠出をするのに自転車を借りることができるか、ゲストハウスのオーナーの方に確認すると、本来ワーキングホリデーの方に貸し出している自転車をインターンシップで訪れている私にも貸し出してくださったり、雨が降っている中カッパを着てその借りた自転車でコンビニに行こうとすると、ゲストハウスのオーナーの方が「どこ行くの?送って行こうか」と話しかけてくださったりなど、このインターンの間に多くの地域の方々にお世話になりながらいろいろな体験をすることができた。
わざわざ若い人がこの町に来てくれたからサービス精神を持って対応したいという思いもあるかもしれないが、それもこの町を愛しているからこその対応だと思う。自分の住んでいる町にそれほど興味がなければ、もし自分の町に人が来たとしてもなんとも思わないだろう。自分の住む地域をそこまで愛していない私は、自分の住む杉並区に観光客や新しい居住者が来ても「誰?知らない顔だな。」と思うだけで終わってしまう。実際、私は家のすぐ近くのバス停で見知らぬ金髪の外国人の方が並んでいても「え?こんな住宅街に観光客って来るの?民泊とかで来るのかなぁ」と心の中で思うだけで終わってしまう。それは私が若いかつフレンドリーな人間じゃないからかとも思ったが、私の周りには長く杉並区で暮らしている人とは仲良しでも新しく杉並区に来る人を快く思っていない大人も多いと思った。実際私のアルバイト先である、杉並区の体育館の受付で、同じパートの主婦さんが「最近、ここに来る外人増えたよねぇ。観光客なのか定住してるのかはわからないけど。」と話していたのを思い出した。そのイントネーションからして、自分の住む地域に新しい人が来たことを喜んでいるようには聞こえず、かえって自分にとってよくわからない不気味な存在が自分のテリトリーに入ってきたことを拒んでいるように聞こえた。また、7月に行われた参議院選挙での参政党や国民民主党の躍進の理由の一つに、自分たちの住む地域に新参者(外国人の方)が来てほしくないという思いがあると思う。(もちろん、この話は各国の文化の違いや公共マナーなど様々な問題をはらんでいるため、同じ話題の括りにするのは筋違いだとは理解しているがこの町にきてふと思い出したため、言及させてもらった。)
少なくとも、東京に暮らす私の視点では、東京の人は自分の周囲に困っている人がいても我関せず、高そうなノイズキャンセリングイヤホンを耳につっこんで知らんぷりといった方が少なからずいて、東京の人は冷たいと地方から来た人から言われてもしょうがないだろうと感じた。他方で、この町の人々はここに来た人を排斥せず温かく受け入れてくれるため、その対応に驚いた。初めての土地だからと緊張せず、地域の人との交流を楽しめるのも浦河町の魅力だと思う。
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