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息がつまる都会から、息を吸える町へ

ウチでは夏休みと春休みにインターンシップをおこなっています。
その期間中に10名程度の学生が全国各地から来てくれます。
「わざわざ」北海道の中でも市域から2時間以上離れている小さなマチへ。
今回2025夏のインターンシップできてくれたミヤビさんの記事です。個人ごと理由は様々ですが、都会から地方へ無意識にひかれる魅力のひとつではではないかと感じています。なんとなく抱く印象。体験してしっかりと文字にしてくれたので読んで体験したくなった方は連絡ください!
私の出身地は東京都杉並区である。JRの中央線が走る荻窪駅が近くにあり、交通の便も確保しつつ住宅街であるため、住みやすい街だと自分でも思う。だが、やはり都会なのも相まって生きづらさを感じることはある。
私は浦河町で過ごすにあたり、この町にいる人は知らない人ばかりで自分の所属する世界にいる人ではないからこそ、他者を敵だと考えなくていいんだと思った。私自身の話だが、競争していると興奮状態でいることが多いから、いつもより他者に対して攻撃的になると感じる。それは、高校受験のときや高校時代の学年の順位争い(私の高校は大学附属だったため学年順位がそのまま希望の学部進学に直結するため)、またこれから激化する就活の内定獲得(同じ志望先の企業との学生など)でも前述したような精神状態になるのだろう。自分に競争で戦い抜くための勇気や自信を作り出すために、他人と自分でどんぐりの背比べをして、値踏みをしてしまう、心にゆとりがないからこそ勝ち負けや優劣をつけて自分に自信が欲しくなる。そういう思考回路に陥ってしまう人は浦河町にぜひ来てほしいと思う。
この町にいると息が詰まらない、都会と比べ視界に入るものの中に情報がそれほど多くなく、ガヤガヤしていないと感じる。その感覚はSNSばかり見て情報量の多さに精神が疲弊していく感覚に似ているかもしれない。また、空が視覚的に広いとそれに比例して心にも余裕が生まれると思う。自分の生きる街では将来の悩み事ばかりに縛られ、喉が詰まる思いをしていたが、ここでは息を深く吸うための精神的な余裕が生まれてくると感じた。時間が都会よりゆっくり進んでいるようで自分のペースで生きていいんだ、焦らなくていいんだと感じることができるかもしれない。
また、自分の心が何かを感じること自体、何かを考えること自体に疲れてしまっている、自分の感情が動くことすら辛いと感じている、もう解放されたいと感じているときは、自分のいる場所から遠く離れた、ほぼ縁もゆかりもなければ今までの自分・現在の自分を知っている人もいないし、知り合いもいないそんな落ち着いた場所で一度今の現実・現状・居場所を忘れて自分について考える時間を過ごすことが必要で、心を休める場として最適な場所だとも思う。
都会より人と情報量が少ないから休んでも平気だ、他人のペースに乱されず自分のペースでいいと思える。心の余裕が生まれれば、ずっと外に向かっていた注意・関心の矢印が自分に対して向けられるようになる。自分は何が好きで何が嫌いで何を望んでいるのか自分の声を拾えるように・気づけるようになる、そうすれば自分らしく自分が生きたいと思える道が見つかるかもしれない。心の療養の場所、そして自分自身を見つめるためにこの地に訪れてるのもいいと感じる。
浦河町から
全ての人の人生を 豊かにする仕事を

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