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冬支度~家の性能と暖房器具の選定~

冬支度~家の性能と暖房器具の選定~

最低気温が一桁となってきました。9月の27日に最高気温23.5℃を記録していたのですが、10月12日では18℃のようです。最低気温は10月1日の16.3℃から一気に12℃~10℃で、今週は8℃台となっています。そろそろストーブが…と言う時期なので暖房について

暖房と採暖とあります。のでまずはその定義から。

暖房:家全体を暖める事。

採暖:局所的に暖める事。

採暖は人がいるところだけ「暖」を「採」る事を指します。昭和までの日本は採暖でした。しかし、新在来木造工法によって高気密・高断熱住宅が普及することで、暖房へと変化していきました。しかし、高気密・高断熱といってもどれくらい?というと「次世代省エネ基準」が定められたのは20年前です。しかも義務化はされておらずやっと2025年に義務化されます。しかし、この基準はヨーロッパでは住んではいけないレベルです。盛んに言われているHEAT20 G2と言われるところでヨーロッパにおいては30年以上前の住宅で、中国・韓国の一般的な新築住宅です。(ウチでは少なくともココのレベルにしています。)

断熱・気密が低い状態であったため採暖だったけども、高断熱高気密住宅にしたので暖房となってきたのが、30年ほど前から。ウチでも一つのボイラーでダクトで各部屋へ暖房を届けて、別ダクトで給排気もおこなう『熱交換型換気・暖房システム』にて施工してきました。家中ほぼ同じ温度で、手間がかからない。また、電気ボイラーの場合火事の心配もなく常時つけっぱなしで旅行などから帰ってきても暖かいと採用してきました。

しかし、今はやっていません。理由は

①イニシャルコスト(初期費用)が大きい。昔も高かったのですが、より高くなってきた点。

②メンテナンス費用がかかる。換気と暖房ボイラーどちらの不具合かわからないので双方見る事ができる設備工が札幌など市域にしかおらず出張料がかかる。10年くらいから3年に1回くらいの不具合が起きるが、一度まとめて点検をしてもらったが変わらない請求だったので現在は今頃に自主点検と仮運転をしてもらうようにしています。

③機械が壊れた場合の入替ができず、ダクトを残したままとなり別の方式となる。これは25年くらい前に倒産してしまった企業のものということもあるが、そこを子会社・吸収したところもやってくれはせず、他の会社もダクトをつかっての方法を提示してくれる事はないので、今やっているところもそれを事業として辞めてしまう、撤退するとなっては同様の事が起きる。

故に今は採用せずにいます。浦河や様似、えりもと言った地域は市域より2時間以上掛かる立地にあります。特種な技術を持った職人はいないため、基本的であったり汎用的なものでなくては対応できません。資材・部品なども特種であれば本州在庫となりこちらへ届くまでに3~5日かかることはザラにあります。暖房は命に関わる設備です。だからウチでは特種なものは選ばないとしています。

現在ウチでは暖房は35坪以下では冷暖房エアコン1台としています。それに開放型ストーブで暖を採ることを推奨しています。エアコンだけでは急激な温度変化について行けません。朝の放射冷却時、夕方の日没直後などは一気に5℃くらい下がります。急激に温度が下がった時にエアコンはフル稼動しますが、結露水も多く出てそれが凍り霜となります。その霜取り(デフロスト)運転で冷たい風がでてくるので急激な変化にはついていけない。その時に一時的に採暖のためのストーブを焚く事を推奨しています。

 

FFストーブではなく開放型ストーブとする理由は

①省エネ。灯油を入れなくてはいけないため面倒。だからこそ節約傾向となる。FFの場合大きければ400ℓ、小さくとも90ℓのタンクに入れてもらうため温度設定をしてそのまま炊き続けます。18℃設定だから18℃になったら止まるわけではなく微少に炊き続けます。灯油を結構使い続けちゃいます。

②湿度を上げる。この地域では冬場は外では絶対湿度が6g/㎥くらいまで落ちます。気密がわるいイエでは外と同じか+3g/㎥程度となります。絶対湿度9gで室温が24℃であれば相対湿度41%です。カラカラなので加湿器などで潤します。しかし、エアコンで気流を生じさせるので更に乾燥側へ言ってしまいます。そこで開放型ストーブを灯油1ℓを焚くと水も約1ℓ発生させます。さらに上にやかんなどをおいておくと更に発生させてくれます。しかし湿度をあげすぎては逆効果です!60%を下回るのがベストです。

③そこまで室内空気汚染をさせるわけではない。開放型ストーブを焚くと一酸化炭素(CO)、二酸化窒素(NO2)、ホルムアルデヒドなどを発生させてしまいます。こちらの報告書にも『石油ファンヒーターによる室内空気汚染』『開放型暖房器具使用時の室内空気環境調査(第3報)』しっかりと報告されています。このように局所で締め切ってはいけません!身体に害を与えます。しかし、イエ全体が一つの空間のようになっている場合はそこまでの状態ならないという点と換気を定期的におこなう点そして長時間炊き続けないことで十分汚染を防ぐ事ができます。僕は冬キャンプやサウナテントをしますが、その際も二酸化炭素チェッカーにて測定しながらやりますが、数値は多少上がりますが問題になるのとは桁違いで少ないです。

それでも開放型ストーブは芯が駄目になってしまったり、灯油を切らして焼ききる場合に大量の汚染物質を放出しますので、つかう前に点検をキッチリする事が大切です。あとは換気。すべての窓を全開にする必要はなく部屋の対角で3cm以上を10分程度開ける事と換気システムを稼動させ続ける事が大切です。

火がない生活の方も多いかと思います。オール電化しか経験していない方も。しかし、自然のエレメント(要素)であり、火を発見したからこそ人間が人間へと進化したのです。人間の文化の象徴なのです。焚火を見ると心が安らぐという方もいます。輻射熱もあり身体を芯から温めてくれます。電気よりも何倍も強いチカラで暖めます。比較的短い時間でも暖かくしてくれます。

 

生活に火を!一緒にイエづくりしませんか?

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