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学びの旅~アース21浦河例会

学びの旅~アース21浦河例会

10月20日・21日の2日間、アース21の浦河例会を開催しました。

アース21は、30年以上続く、北海道の地域工務店の会です。

準備やスライド作成は、ほぼ一人で進めてきました。大変でしたが、多くの方に参加していただき、新しいつながりもできました。チャレンジしてよかったと思っています。

見学会は、3つのイエとアエルへ

1日目の午後は、バスで浦河を巡る見学会です。ウチで建てさせていただいたお客さんのお宅に、40名を超える方々をお迎えしました。

見学資料は、見学ガイドと図面をスマホで見られる形にまとめて用意しました。

見学01 まきばの小さな木のイエ

木造2階建て、98.54㎡(29.7坪)のイエです。設計・監理は伊達の小松建設さん、施工はウチ。すべて小松建設さんの仕様で行いました。

奥さんが理想のイエを探してたどり着いたのが、小松建設さんでした。距離の問題から施工は地元で、ということで、以前から交流のあったウチに声をかけていただきました。

当時の僕は、新建ハウジングの工務店ミライ塾「若手工務店経営塾」を受講中。工務店のあり方や住宅設計の勘所、設計思想を学ぶ真っ最中で、ウチの方向性と重なる設計でした。

当時、北海道で唯一のOM会員だった小松建設さんによる、フォルクスハウスの北海道でのシンカ(進化・深化・新化)。その考え方と仕事は大きな学びとなり、ウチの変化点になったイエです。

奥さんが望んだのは「自然にふれる暮らし」。生業である牧場を見渡せるよう、配置と開口を大切にした設計です。

見学02 まきばの丘を望む店とイエ

店舗兼住宅の「テラシャン」です。設計から施工まで、ウチで担当しました。

馬が好きで、毎年2〜3回浦河に通っていたご夫婦。60歳を機に大阪から移住し、ご主人が念願の飲食店を営みながら、馬の近くで暮らしたい。そんな思いから始まった計画です。

道路を挟んだ向かいの牧場では、馬や牛が放牧されています。この景観に惹かれて、この地に店とイエを建てました。

ご相談をいただいたのは、コロナ禍で制限がかかり始めた頃。オンラインで話し合いを重ねながら、計画を進めました。

繁華街から離れた飲食店としての「隠れ処」と、店主との会話を楽しむ場所。その両方を大切にしています。

大阪時代から飼っていた馬は、乗馬クラブ、移住後は浦河のアエルに預けていました。2025年末には敷地に馬小屋と木柵を設け、今は馬とも一緒に暮らしています。

ウチは住宅だけでなく、店舗や非住宅もやっています。

休憩は、うらかわ優駿ビレッジAERU(アエル)で

アエルは、馬と自然とふれあえる場所です。温浴施設もあり、合宿や乗馬のために滞在される方もいます。お土産品も様々にそろっていて、乗馬もできます。功労馬もけい養されていて、観光で訪れる方も多い場所です。

アエルから次の見学先へは、ぐるっと別ルートで向かいました。浦河らしい牧場の風景と海岸線を走るルートです。

途中では「大通」という町なかを通りました。約30年前に国道の拡幅でまちなみを整えた地域ですが、役場や振興局、警察、消防などの官庁が移転したこと、駐車場を設けなかったこと、後継者不足もあって、シャッターが目立つようになってきています。

見学03 シン・住まうためのイエ

工務店の勉強会や研修、見学会を重ねるなかで、ウチが思い描いてきた理想の仕様があります。その考え方とお客さんの思いが合致し、計画させていただいたイエです。今後のウチのスタンダード仕様にすべく、提案しました。

自然素材を使い、メンテナンスの負担を軽くする。使うエネルギー量を減らす。日々の暮らしと、建てた後の負担を考えながら、仕様を選びました。

外構も含めて、この地域らしい暮らしを楽にできるというコンセプトです。楽に、永く、住まい続けられるイエへ。学びを重ねてきたウチの考えと、住まい手の思いが重なった一棟です。

「お施主さんの表情が、とても良かった」

見学では、メンバーから「とても丁寧な仕事をしている」「いろいろな学びがあった」と、うれしい感想をいただきました。

なかでも心に残ったのは、住まい手の表情に注目してくださった方の言葉です。

「お施主さんの表情が、とても良かった」
「うちのお客さんで、40名を超える見学者を迎えてくださる方は、なかなかいない」

そして、「建てた後も、しっかりと関係をつないできた結果だね」「あなたの人柄や人徳だと思う」とまで言っていただきました。

ありがたい言葉ですが、何より、お客さんご自身のお人柄と懐の深さによるところが大きいと感じています。そのうえで、ウチが建てた後も大切にしてきたつながりが、今回の見学を通じて伝わったのであれば、こんなにうれしいことはありません。

アース21の瀧本会長からも、「現場見学の際お客様の地元愛を感じましたし、神馬さんにお願いして良かった!がすごく伝わってきました!」と言葉をいただきました。

家(house=建物)ではなく、イエ(home=帰る場所)と言ってきたこと。その言葉に沿った行動を!という想いで、経営者となってからやって来たことに、少しご褒美をいただいた気分になりました。感謝しかありません。

懇親会と二次会

懇親会の料理についても、「ここ数年、ホテルで開催した例会のなかでは、断トツで一番」とのお言葉をいただきました。ウェリントンホテルのみなさまには、準備から運営まで素晴らしい対応をいただきました。ありがとうございました。

その後の二次会では、普段は見られないほど、はっちゃけた皆さんの姿も見ることができました。それだけ楽しんでいただけたのだと思うと、準備を重ねてきた甲斐がありました。

日交さんには、見学のバスから懇親会会場への送迎、懇親会から二次会までのバス、そして二次会からの帰りのハイヤーまで対応いただきました。助かりました。

2日目は、「AIと働く工務店のいま」

2日目の勉強会の中で、僕も一コマお話しさせていただきました。テーマは「AIと働く工務店のいま」です。

2026年9月1日から10月16日までの6週間、浦河の小さな工務店で、AIと一緒に働いてみた実践の報告と、そこからの提案です。

結論は3つです。

  1. AIは、もう仕事を担える(書く・まとめる・整える)
  2. でも、体験は持たない
  3. だから、メモに残す

使っている道具は、Claude・Claude Code・ChatGPT・Codexの4つ。土台は、Obsidianというメモのアプリ1つです。どのAIも、同じメモを読んで仕事をしています。

6週間で、noteを5本、HPブログを36本公開し、Instagram・Facebookへの予約は38件になりました。ただ、時間がどれだけ短くなったのか、公開後の反応はどうか、といったことは、まだ測れていません。うまくいかなかったことも含めて、正直な現在地をお伝えしました。

金額・原価、お施主さんの個人情報、給与や人事の話はAIに渡さない。最終の判断は、人が持つ。ここは決めています。

そのうえで、提案したのは次の4つです。

  1. 日報を、声で残す
  2. 決定の理由(ADR:意思決定記録)を残す
  3. 知識を、手順書・マニュアルに育てる
  4. 育成・生産性、そして事業承継へ

結果は残っても、理由は消えてしまう。だから、なぜそう決めたのかを残しておく。そうすれば、代替わりしても判断の基準は残ります。

守破離でいえば、標準の手順書が「守」、決めた理由が型を破るきっかけの「破」、そして次の世代が自分たちの形をつくる「離」です。

最後は、この言葉で締めくくりました。

「AIは、残した言葉の分だけ、ウチになる。」

最後に

自分なりに反省点もあり、至らない点があったかと思います。それでも、大変貴重な経験をさせていただきました。

次は帯広例会です。そしてまた浦河へお越しください。異なる趣向でアテンドさせていただきます。これからも、学びと交流、研鑽を一緒にさせてください。

快く見学を受け入れてくださったお客さん、参加してくださったメンバーの皆さん、そして開催に力を貸してくださったすべての方へ。

あらためて、ありがとうございました!

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