私はやっぱり、自然が大好きです。
日常の中で「疲れた」と自覚していなくても、雄大な自然に身を置いた瞬間、胸の奥に溜まっていた力みがスッと抜けていくのを感じます。1週間の滞在を通じて、浦河町はまさにそんな「心の余白」を取り戻させてくれる場所だと実感しました。
一番印象に残っているのは、山へ連れて行ってもらったときのことです。
「まさご」でふと「シマエナガって見たことないんですよね。この辺にもいるんですか?」と話したところ、大久保さんが「山行こうか!」と、そのまま山へ案内してくださったのです。(そんな展開ある!?と、優しさと行動力に驚きつつも心の中で大はしゃぎでした。)
目的はシマエナガを探すことでしたが、それ以外にも「この岩、アンモナイトの化石かな?」「なんだかすごくいい匂いがする!どの葉っぱだろう?」と、目の前の発見に夢中になる時間。知らぬ間にスマートフォンを覗き込むこともなくなり、目の前にある豊かな自然にただ五感を澄ませていました。
もちろん、北海道の森や海には厳しい一面もあります。ヒグマや危険な生き物への警戒も必要ですし、海の離岸流などリスクと隣り合わせの部分もあります。
けれど、だからこそ、いつも以上に自分の足で一生懸命歩き、鳥の声や化石を探すその瞬間に「生きている」実感が湧き上がってきます。ひたすら自然と向き合うこの時間が、現代社会で知らず知らずのうちに固くなっていた私の心を優しく解きほぐし、整えてくれたのだと思います。
目まぐるしい情報に追われ、自分がどこに向かっているのか見失いがちな現代だからこそ、ふと立ち止まれる場所が必要です。海も、山も、川も揃っていて、いつでも好きな時にその懐へ飛び込める。それが浦河町の大きな魅力です。
そして何より心が温かくなったのは、自然だけでなく「人との繋がり」の開かれやすさでした。
私の実家はとても田舎にあって、家族だけのコミュニティだけだと、いくら自然の中でも楽しく生きるのは苦しいとコロナ禍で気づきました。浦河には、海で生きる人、山で生きる人、それを繋ぐお店があり、暮らしを支える行政がある。外からやってきた私のような存在も、温かく受け入れてくれる寛容なコミュニティの空気感がありました。
ちなみに……「自然が豊か」というと不便さを想像するかもしれませんが、浦河町は生活のしやすさも抜群です!
ドラッグストアやコンビニ、大きな体育館、飲食店もしっかり揃っていて、昼間の移動にはバスも使えます。「自然の癒やし」と「日常の安心感」が、本当に絶妙なバランスで共存している町だと感じました。
浦河で過ごしたこの1週間は、単なる滞在ではなく、忘れていた素直な自分と出会い直す大切な時間となりました。